人と人との間に、 橋を架けることから。

PROFILE

2003年入社
(土木工学科卒)

北は北海道から南は九州まで、
日本全国の現場を回った。

もともと、ものづくりに興味があり、土木工学科へ。大学では鋼構造の研究室に所属していました。この会社(当時は住友金属工業)の存在を知ったのは、同じ大学の先輩が働いていたから。土木構造物の中でも完成した際の見栄えのよい橋が昔から好きで、就職活動が進むにつれ、「自分も橋を架けてみたい」という思いがどんどん強くなっていきました。入社後は一貫して工事部に所属。2003年の入社以来、北は北海道から南は九州まで、日本全国の現場で施工管理の仕事に従事してきました。2010年に横河ブリッジホールディングスグループの一員になると決まった際は、「橋梁のリーディングカンパニーと一緒になる」と心を躍らせたことを覚えています。現在は、現場作業所の現場所長を務めていますが、この業務を担うことになったのは今年から。工事全体の責任者の役割に就くことが決まり、「いよいよ来たか」と仕事に向かう気持ちを引き締め直しました。

現場の仕事がスムーズに進むよう、
裏方として支える。

現場所長の業務は幅広く、まず工事開始前に現地を見て、施主や地元の住民の方々とも協議して工事の段取りを決めていくことからスタート。たとえば、現場のすぐ近くに住む方々に対して、「家のどの場所で寝起きしているか」「どの時間帯に来客が多いか」といった日頃の生活スタイルなども伺いながら、工事の時間帯はもちろん、設置する照明の位置や向きまできめ細かく決めていきます。また、施主対応や地元住民への対応は工事が始まってからも続きます。変更点の説明を行ったり、見学会のエスコート役を務めたり。最前線で働くメンバーの仕事がスムーズに進むよう、裏方として現場を支える大切な役割を担っているのです。その他にも、作業所の予算管理や資材などの発注業務、他工区との工程調整など、様々な組織や人たちの間に入り、調整業務を行っています。苦労する現場も少なくありませんが、やはり手のかかった橋ほどやりがいも大きい。最近では、現場所長業務に就くひとつ前、現場責任者として携わった高速道路に架ける橋の工事が印象に残っています。限られた道路の閉鎖時間の中で、前例のほとんどない工法を成功させなければならず、私は自社の先輩たちや協力会社の人たちの知恵や経験も借りながら、綿密な作業手順書を作り上げていきました。そして、その作業手順書をもとに工事が進み、最終的に何のトラブルもなく無事に橋が架かり終えた時は、うれしさよりもまずはホッとしました。その後、地元の方々から「この橋があると便利になるね」と声をかけられた辺りから、ようやく実感が湧いてきましたね。

現場を重ねることで、
仲間が増えていく面白さがある。

この仕事の面白さのひとつに協力会社の方々との関係づくりがあります。現場所長業務を担う前から意識していましたが、工事に関わるすべての人が意見を言いやすい雰囲気をつくること。協力会社の人たちは、それぞれが橋桁を架けるプロだったり、塗装のプロだったり、鉄筋のプロだったり。そうしたプロたちが働きやすい環境を整え、最高の力を発揮してくれた時はうれしいですね。さらに、いくつもの現場を一緒に乗り越えていく中で信頼関係が深まり、「何かあったら駆けつけるよ」と徐々に自分の仲間が増えていく感覚も面白い。そういう意味では、実際の橋を架ける前に、まず人と人の間に橋を架けることが重要だと思います。とくに横河NSエンジニアリングは社内外関係なく、仲間を大切にする風土がある。人との繋がりを深めながら、今後も少しでも多くの安全・安心な橋梁を架け続けていきたいですね。