入札から受注、契約手続きへ
井上
プロジェクトのスタートは営業。公示を受け、入札に参加するかどうかを決めます。特に、今回は日本の大動脈ともいえる名神高速道路に架かる工事。絶対に失敗できないプレッシャーは相当なものでした。しかし、何事もなく、安全に工事を完了すれば、その分、会社の評価も高まる。営業の判断が問われる中、社内の技術チームとも何度も議論し、横河NSエンジニアリングとして入札に臨むことを決めました。
道田
今回の橋梁設置は長時間の道路規制ができないため、通常の工事手順が行えませんでした。橋桁の鉄骨部分の製作とその上に乗せる合成床版、その側面につける遮音壁などを同時に設計、製作、組み立てる必要がありました。設計としても大きなチャレンジでしたね。
飴谷
工事においても、実際の設置場所近くにヤードと呼ばれるスペースを設け、そこで橋桁を組み上げ、出来上がった橋桁を多軸台車で移動して設置するという特殊な手法を選択しました。今回のプロジェクトへの参加が決まった時から、「これは大変な工事になるだろうな」と予測できましたね。
宮崎
名神高速道路を止められるのは5月のGW明けの数時間のみ。もし何らかの事象が発生して架設できなくなった場合、簡単にやり直しができません。私も「難しい工事に関わることになったなあ」というのが最初の率直な感想でした。
井上
結局、難易度の高い工事とあって、技術提案まで進んだのは当社を含めて2社だけ。最終的に安全面を重視した当社の提案が採用され、受注が決定。営業としては、うれしさと同時に身が引き締まる思いでした。