ものづくりに一番近いとこで
仕事ができる会社を探して。
院生の時の研究テーマは、大スパンの構造物の建築設計。ドーム球場をはじめ、大空間の構造物の研究に取り組んでいました。就職活動では、有名な会社を中心に受けていましたが、教授からの「本当にやりたいことは何?」という問いがきっかけで、もう一度、ふりだしへ。デベロッパーやゼネコン、設計事務所、メーカーを比較し、ものづくりに一番近いところで仕事ができるのはどこだろうと考え、「自分が進みたいのはメーカーだ」という結論にたどり着きました。中でも、大空間を得意とする横河システム建築の技術は目を惹きましたね。薄板部材で60メートルスパンなんて、設計としては非常識。どうやって成り立っているんだろうとどんどん興味が湧いていきました。入社後の私のスタートは、千葉県袖ケ浦市の千葉工場。設計部門から届いた図面をもとに、工場に部材の製作を依頼する仕事でした。まずは、どういう部材を使って製作しているのかといった基本から学べたのは有り難かったです。それに、図面では収まっているのに実際には形にできないことがあるなど、ものづくりの現場の難しさを最初に肌で感じられたことは大きな財産となりました。