橋梁の未来と現在。 2つの視点から、 研究開発に取り組む。

PROFILE

2009年入社
(建設社会工学専攻修了)

新設、保全、海外など、
橋梁に関わるすべてに携われる。

学生時代、大学の風洞(実験設備)を使用して当社の先輩社員の方々と実験を一緒に行ったことがきっかけで、横河ブリッジを知りました。就職活動では橋梁にどう関わるかで会社を迷いましたが、技術提案から設計、施工までトータルででき、ものづくりの醍醐味である「実物の完成」を最も間近で体感できるのはメーカーだと思い、当社を受けることに。新設、保全、海外など、橋梁に関わるすべてに高い技術レベルで携わるチャンスがあることも魅力でしたね。入社後は、千葉県にある総合技術研究所に配属となりました。ここは、横河ブリッジホールディングスグループの研究開発部門を集約し、幅広いノウハウを活かした総合的な技術開発を行う場所。未来のニーズを捉え、「技術の横河」を支える場所です。所属している社員たちも個性的で、たとえば、橋梁の疲労に詳しい人、塗装に強い人など、それぞれが得意分野を持つスペシャリストばかり。こうした面白い環境の中で、私の社会人生活はスタートしました。

自分が関わった橋梁や製品が
世の中に生まれる喜びがある。

総合技術研究所の社員としての仕事は大きく2つあり、1つ目は「将来、必要となるであろう技術や製品の開発」です。これまでにも前例のない架設工法の技術開発や新しい耐震製品、橋への負担が小さい錆びないアルミ製品の開発などを行ってきました。担当する社員はアイデア抽出→試設計→解析的検討→実験→製品化まですべてに関わっていきます。また、研究所の2つ目の役割は「技術提案の履行などの実物件に対する他部署支援」。たとえば、横河ブリッジが熊本県天草市に2018年に竣工した天城橋では、架設段階での耐風性能の調査をサポート。この調査は私が担当したのですが、まず、自分の母校で風洞実験を行い、さらに現地での計測も実施しました。こうした研究所の仕事の難しさを挙げるとする、企業の研究部門として、学術的な視点のみならず、経済性や作業性など多くの視点から判断しなければならないことです。また、破壊実験や現場計測など、やり直しができない一発勝負の実験も多く、機器のトラブル対応として予備を持参したり、工程に予備日を設けたり、想定されるケースを可能な限り洗い出し、入念な事前準備を整えておく必要があります。しかし、様々な苦労を差し引いても、やはり、自分が関わった橋梁や製品が実物として世の中に生まれるのは、メーカーの研究部門の魅力。大学の研究部門では味わえない感動があります。

横河の技術者の活躍するフィールドは、
海外にも広がっている。

橋梁に関する研究および開発テーマは幅広く、国内であれば、橋梁の老朽化、維持管理、技術者不足といった顕在化している問題への新たなアプローチや、今後大きくなるであろう問題を自ら見つけ出していく技術者が求められます。また海外という点では、総合技術研究所ではすでに、バングラデシュ政府からの要望で、海からの飛来塩分調査を行うなど、その調査フィールド、技術展開フィールドを大きく広げています。どの国や地域にどんな課題やニーズがあるのか。横河ブリッジホールディングスグループとしても、海外での施工に力を入れていく中、私たち研究所の種まきは欠かせません。就職活動生の皆さん、橋梁という業界をひとつ取ってみても、その仕事内容、働き方、活躍のフィールドは多彩です。就職活動ではぜひ、いろいろな業界・職種・会社にふれ、いろいろな視点から考え、納得ゆく就職先を見つけてください。