入社10年目。 技術者としては、 まだまだ若手。

PROFILE

2009年入社
(自然科学研究科 社会環境工学科専攻修了)

橋梁の設計者として
7年間の経験を積み、
横河NSエンジニアリングへ。

大学3年生の時のインターンシップで橋梁の造形に惹かれ、大学院時代の就職活動では橋梁に携わる設計コンサルタントの会社か橋梁メーカーのいずれかで悩みました。最終的に、メーカーなら設計、製作、架設と橋づくりのすべての段階に関われると思ったこと、さらにOB訪問でお会いした先輩からものづくりに対する真摯さを感じたことが決め手となり、横河ブリッジへの入社を決意。入社後は設計部門で様々な橋梁の設計に携わりました。工期の短いものであれば約1年、長いものなら完成まで6年近くかかった橋もあります。中でも印象に残っているのは、入社3年目に初めて詳細設計を担当した案件。苦労も多かったぶん、完成した時は安堵の気持ちでいっぱいでした。その後、入社7年目となる2016年に出向という形で横河NSエンジニアリングの現部署に異動。辞令を受けた時は驚きましたが、「技術者として、橋以外の構造物に挑戦するのも良い機会だ」と前向きに捉えることにしました。

同じピースを大量生産するからこその
難しさ、面白さ。

現在は、トンネルを掘る際のシールド工法で使用される鋼製セグメントや合成セグメント(壁材)の生産設計を担当しています。工場で製作するための図面を作成するのがメインですが、ふたつとして同じピースのない橋梁とは異なり、セグメントは同じ形のピースを大量に製作するため、非常に厳しい出来形精度が求められます。製作性(つくりやすさ)が精度へ直結しますので、より配慮が求められます。つまり、もし溶接の難しい箇所がひとつあると、セグメントの場合、その箇所が100箇所にも200箇所にも増えてしまうというわけです。当然、工場の損益にも影響してきます。同様に、上流工程でのミスの影響度も同じです。ひとつのミスの修正が数百箇所に及ぶこともあり得るため、生産部署とは橋梁の時以上に連携を取るようにし、工場にも足繁く通ってできるだけ直接話すようにしています。やはり、メールや資料だけでは真意が伝わりきれないこともありますし、取り違えてしまうこともありますからね。橋梁とトンネルでは施工方法が全く異なりますので、初めて見る仮設構造等も多いので勉強になります。ちなみに、まだ私自身の担当している工事のシールドマシンは動いていないため、実際のトンネル工事の施工現場は見ていませんが、工事に使用される大量のセグメントが工場に保管されている様子を見た時は、トンネル工事の規模の大きさを改めて実感しました。

多種多様な
プロフェッショナルたちが集う集団。

横河NSエンジニアリングは、その設立の歴史や事業内容から多種多様な得意分野と経験を持ったプロフェッショナルたちが在籍しています。また、横河ブリッジの業務は橋梁が主体で、比較的分業が仕組み化され、多くの部署が1つの工事に役割分担して関わっています。それに比べると、横河NSエンジニアリングは橋梁のみでなくセグメントのような土木関連製品も取り扱っており、多彩な事業と比較すると社員人数でギャップを感じます。一人が様々な業務を担当している部署もあるので、多様な知識と経験を積むこともできます。こうした社風の違いは、これから入社を目指す学生にとっても重要なことだと思いますので、当社だけでなく、様々な業種の様々な企業を自分でしっかり見て決めることをお奨めします。また、学生の皆さんからすると、入社10年目と聞くと「長い」と思われそうですが、施工場所が違えばまた違う課題があるため、悩むこともあります。上司から適格なアドバイスを受けた際には技術者としてはまだまだ未熟者だなと思います。常に新たな課題が出てくるため、絶えず学び、絶えず成長し続けていきたいと思います。