香港最大級のスタジアム。
その大屋根が動く日を夢見て。

PROFILE

2019年入社
(理工学部卒)

1年目から、大規模な物件の担当に。

子どもの頃から工作が大好きだったこともあり、大学では理工学部に進みました。主な研究内容は、スタジアムの大屋根の風洞実験と解析。当時の研究をそのまま仕事にしているわけではありませんが、現在スタジアムの工事に携わっているので、縁を感じますね。就職活動では、ゼネコンやメーカーなど数社にエントリー。そのなかでも横河システム建築の、工場から現場、設計や製作管理まで、幅広く経験できるところに魅力を感じ、入社を決めました。入社後は、生産情報部に配属。物件の鉄骨部分の納まりの検討や、工場の製作図の管理などを担当しました。1年目で、航空機関係の部品をつくる大規模な工場の仕事に携わることができたのは、いい思い出です。工場内に見学用通路をつくりたいというご要望もあり、特殊な納まりの検討をする力や対応力など、さまざまなスキルが鍛えられました。竣工まで送り出せたときには、大きな達成感がありましたね。また、この工場の竣工がニュースになったり、クライアントのホームページに完成の様子が掲載されていたりするのを見ると、自分の仕事がより誇らしく思えました。

新卒2年目から特殊建築部という、異分野への挑戦。

その後、特殊建築部へ異動。特殊建築技術は、システム建築と並んで当社が誇る技術で、開閉式屋根のある大型スタジアムやプール施設などの特殊建築物を扱っています。最初に異動の知らせを聞いたときは驚きましたね。というのも、特殊建築部は年次の浅い社員が配属されることはあまりないと聞いていたから。また、生産情報部からは設計部へ異動する先輩が多かったため、自分もそのキャリアを進むとばかり思っていたからです。プレッシャーもありましたが、同時に、かけがえのない経験になるはずだと思いました。配属されてからは、最初からカイタックプロジェクトを担当。カイタックスポーツパークは香港に建設中の多目的スポーツ施設で、完成すると香港最大のスポーツ施設となるなど、身に余るほどの大きなプロジェクト。現在は、このプロジェクトに特化したカイタックプロジェクト室に配属され、スタジアムの工事に必要な現場施工用の建方図の作成や輸出管理まで、一通りの業務を担当しています。モーターや車輪、ベアリングなど、システム建築では扱わない部品がある他、大屋根の動きなど、考慮すべきことが思っていた以上にたくさんありました。また特殊建築部に来てからはとくに、外部のパートナーさんたちとの仕事が多くなりましたね。現場の方から輸送会社の担当者まで、プロジェクトに携わるさまざまな人と関わるなかで、それぞれの立場を知ることができ、視野が広がりました。さらに、カイタックプロジェクトは、私にとっては初めての海外案件。言葉の壁はもちろん、常識も規格も異なるため勉強の毎日ですが、この経験は、今後必ずどこかで活きると確信しています。完成後、スタジアムの大屋根が動く瞬間を夢見て、日々の仕事に励んでいます。また、後になって聞いた話ですが、私が特殊建築部に異動してから、若手でもこの部署への配属がされるようになったとのこと。たまたまかもしれませんが、後輩のために前例をつくることができたと思うと、うれしいですね。

幅広い知識を持ったエンジニアを目指して。

今後は、特殊建築部で経験を積みつつ、将来的には特別なスキルを持ったエンジニアとして働けたらと思っています。そう思えたのは、特殊建築部に異動してから、現場施工用の建方図の書き方を教えてくれた先輩が、あまりにもカッコ良かったから。定年に達してからも第一線で活躍している方で、その知識や技術の高さはもちろん、何気ない仕草、対応ひとつに、その人のこれまでの仕事ぶりが表れていたのです。この先輩と同じようやキャリアを積むことは難しいかもしれませんが、この部署での経験を糧に、私もスペシャリストとしてのキャリアを歩めたらと思っています。そして、この先輩の他にも、部内には仕事好きで、プロ意識を高く持ち、新しいことに挑戦する先輩方が多くいます。そうした志の高い人たちに囲まれて仕事ができることも、当社の大きな魅力だと思います。