15社競合の末に
大型案件の受注を勝ち取る
愛甲
「国分川橋の工事が始まりそうだ」という話自体は10年ほど前からがあったのですが、2015年にいよいよ入札に。この工事は高知南国道路の中でも難易度が高く、そのうえ規模が大きな工事。技術提案と価格提案の2つが求められる大がかりな案件でした。大手建設会社や橋梁メーカーがこぞって応札。全部で約15社の競合でしたね。自社の大きな実績になる案件。当然、どの会社も熱心に営業していましたが、私たちは橋梁のトップメーカーとして負けるわけにはいかないという気持ちで臨みました。
細木
大きなプロジェクトであり、さらに多軸台車と呼ばれる特殊車両に橋を載せて移動させるという内容。正直なところ、最初は不安半分、楽しみ半分といった気持ちでした。しかし、日本で初めての一括架設工法で行う今回の工事は、きっと設計から現場まで、大きな一体感を味わえる仕事になると思っていましたね。
宮定
当時の私は、入社から7年が経ったころ。設計としてひと通りの経験を積んだと感じていたので、そろそろ新しい挑戦を…と思っていた矢先でした。巨大なプロジェクトに携わりたいという思いは、入社前から抱いていたので思わず力が入りました。
愛甲
プロジェクトの入札段階は、営業の動きがとくに重要になります。たとえば、技術提案では「どんな技術テーマが出されるか」と予測を付けておくことで、技術チームは準備を進められるため、事前に現場にも何度も足を運び、技術チームと議論を重ねていました。また、入札の際の価格提案は、安ければいいというわけではありません。国で定められた基準に基づいて算出し、原価等を踏まえて価格を決定します。今回、最終的に競合他社よりほんのわずかに安かったので仕事を取ることができました。その瞬間に思わず「よし」と声が出てしまいましたね。