パキスタン国道70号線橋梁工事

インダス文明に思いをよせて

パキスタン国内基幹ルートの道路拡幅等工事

パキスタン中部に位置する国道70号線は、国土を東西に接続する基幹ルートで、鉱業生産物や農作物等の輸送を担っています。そのうち、山岳部(スライマーン山脈)の34kmは、道幅が狭く、丘陵で急カーブがあるため、トレーラー等の大型車両は通行することができず、迂回を余儀なくされています。そのため、山岳部の道路拡幅等の整備事業としてODAの有償プロジェクトが発足し、当社は鋼桁部の製作・架設工事を請け負うこととなりました。

カーブを緩やかにし交通事情や事故防止に寄与

本鋼桁は、橋長100mの非合成曲線箱桁(耐候性鋼板)7連で、つづら折りのきついカーブ7地点の外側に鋼桁を架設し、カーブ曲線を半径30mに緩和します。1スパン目は、油圧クレーン2台による相吊り架設工法、2スパン目以降は、張り出し架設工法で行います。

鋼桁はベトナムで製作し、海上輸送して現場に搬入しました。

天候は40℃位のときもありますが、湿度が低く日本のようなジメジメ感はありません。架設担当の日本人は5名で、現地ワーカーと一緒に作業します。現地の方々は、鋼桁の架設作業を今回初めて行いますが、覚えも良く、しっかりと作業をしてくれています。

キャンプでの生活

現地は山岳地帯で、設営したキャンプに宿泊しています。食事は現地のコックさんが日本食を作ってくれるので大変助かっています(日本食材はタイから持ち込みます)。イスラム教国ではありますが、ビールがあり、たまに日本などから持ち寄った焼酎やウィスキーを飲んでいます。

当社チームが日本から現地へ向かう際は、ドバイを経由して入国し、パキスタン第6の都市ムルタンで1泊して朝から4時間かけて現場入りします。その中間地点にインダス川が流れ、上流にはインダス文明最大級の都市遺跡であるモヘンジョダロ遺跡があります。

最後まで無事故・無災害で頑張ってまいります。

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